釧路新聞に依頼されコラムを書いております
今回は幸吉の事を書きましたが今日の新聞に掲載されました
『今月初めに、人を噛んだと言って飼い主が保健所に持ち込んだ犬を保護しました。
保健所に収容された犬は、新しい飼い主を探すためにホームページなどに掲載されますが、人を咬んだ犬は「譲渡対象外」として殺処分される場合が多いそうです。
その犬も処分される予定でしたが、持ち込まれた日に別の用事で保健所を訪ねていたメンバーSさんと出会い命が繋がりました。
人を咬むなど犬の問題行動と言われているものには、必ず理由があると思います。
わが家のリオンも初めて触れた人に叩かれたせいで、触ろうとすると咬む姿勢をとり、触れるようになるまで1年かかりました。
人の手=叩かれると犬の記憶の中にインプットされ、それを避けるため先に攻撃行動となってしまうのです。
保護した犬はおやつを手であげると、手を噛まずに優しく取って食べますが、体に触ろうとすると手を攻撃してきますので、リオンと同じように叩かれていたのでしょうか?
犬を連れてきた飼い主夫婦は、保健所の中に入るのを嫌がって突っ張る犬を後から蹴っていたとのことでした。
一度人間に不信感を持った犬の心をケアするのは時間もかかり大変ですが、「人は優しい、人の手は良いもの」と分かれば、人への信頼を取り戻し自然に触ることができるようになるでしょう。
保護した犬は今、メンバーYさんが世話をしてくれていますが、幸せな再スタートが出来るように「幸吉」という名前にしました。
車で1時間かけて根室から通い、Sさんも幸吉を可愛がってくれています。
保健所の譲渡対象外の犬猫の他にも、生まれて間もなく捨てられるなど、誰にも知られることなく死んで行く犬猫がたくさんいます。
たくさんの命を救うことはできませんが、1匹でも多くの命を救い幸せにしてあげたいと思っております。
生きることを絶たれてしまった動物たちの魂が安らかでありますように祈りながら……。
』