釧路新聞『巷論(こうろん)』に依頼されコラムを寄稿しています
今回は花咲港で保護した花菜(かな)と咲(さき)のことを書きました
元日に捨て犬がありました。
子犬はぜんぶで5匹。花咲港に向かう道路わきに捨てられていましたが、見つけた方のお話では、車が通るたびに追いかけていたそうです。
どこかに行ってしまったのか、それとも誰かに拾われたのでしょうか、子犬3匹の姿は無く、その場から動かずにいた2匹を当会で保護しました。
とても人なつこく、大人しく抱っこされるので、撫でてもらったり人のそばで暮らしていたと思います。
飼い犬が子犬を生み、小さいうちは可愛がっていたけれど、飼い主が見つからないまま大きくなり、車に乗せて人気のない場所に捨てたのでしょう。
知らない場所に置き去りにされた子犬の恐怖と不安、突然目の前から子犬たちが消えてしまった母犬の悲しみ、人と同じように犬にも感情や心があります。
犬は年に2回、子犬を生みますので、生まれた子犬を育てることができないのなら、避妊手術をお願いします。それができず、捨てる行為を繰り返すのであれば、犬を飼わない方が犬のためです。
また当会では、雄犬を引き取って下さった飼い主に、去勢手術をしてもらっています。
雄犬は子犬を生まないから関係ないと仰る方もいますが、雌犬だけで子犬はできないので、責任は同等にあると思っています。
花菜(かな)と咲(さき)と名付けた子犬姉妹は、先に保護した野犬の子犬6匹とすぐに仲良くなり、いっぱい遊び元気に過ごしています。
二度と捨てられることがないように、良き飼い主さんとの出会いを心から願っております。
一緒にいた3匹の子の行方が今も気になり胸が痛みますが、良い方に拾われ、幸せに暮らしていることを望まずにはいれません。
犬を迎えることは簡単ですが、その犬の一生に責任を持って飼うことは、容易ではありません。目先の可愛さに飛び付くのではなく、命が尽きるその日まで、どんなことがあっても見守るという覚悟で犬を飼ってほしいと思います。