黄昏時、農作業をしていた夫婦が教会から聞こえてくる鐘に合わせて祈りを捧げている光景を描いたミレーの『晩鐘』
もう20年以上も前になりますがミレーが住んでいたフランスのバルビゾンを訪ねて友人Mさんと旅をしました
リュックサックを背負って使えるお金は1日5,000円の貧乏旅でしたが
憧れのバルビゾンで3日間過ごし11月のまだ朝暗いバス停でバスを待っているとトレンチコートを着た銀髪の老紳士がフランスパンを小脇に挟んで歩いて来ました
その姿が映画のワンシーンのように素敵で写真を撮らせて頂きました
バスに乗り込み発車を待っていると先ほどの紳士が自転車でやって来て私たちを手招きしています
家に帰り奥さんに私たちの事を話すと「温かい朝食をご馳走してあげましょう」と言ってくれたそうで急いで向かえに来てくれたのです
温かなコーヒーとパンをご馳走になりおやつをたくさん持たせてくれて駅まで送って下さった優しい老夫婦
帰る時にまた写真を撮らせてもらうと微笑みながらさりげなく二人が手を繋いだのがとても印象的でした
「またバルビゾンに行きたい」と書いた手紙の返事には
「いつでもあなたの部屋は用意して待っている」と……
あれから一度も訪ねる事は出来ませんでしたが
先日、天に旅立ったブラッキーを埋葬した時に犬会員ななさんが撮ってくれた写真を見てミレーの『晩鐘』のようと思いました
そして、親切にして頂いた老夫婦を懐かしく思い出しこれまで私はなんて多くの人に助けて貰ってきたのだろうと改めて思います
皆様に、大切な事を思い出させてくれたななさんに感謝いたします☆
有り難うございます🍀
9月20日 代表*福澤