釧路新聞に依頼され『巷論』にコラムを書いておりますが
今回はショウのことを書きました
『飼い主が亡くなり一匹残されたショウを保護してほしいと、先月飼い主の知人Sさんから連絡がありました。
当会までショウを連れてきて貰うようにSさんにお願いしましたが、興奮して近づけなかったそうで、別の日に鎮静剤を飲ませて連れて行きますとの電話でした。
ショウは10才の北海道犬ですが、北海道犬はヒグマにも勇敢に立ち向かうパワフルな犬で、気性も激しく飼うのは難しい犬種と言われています。
テレビCMの影響で北海道犬が人気になり飼う方が増えたそうですが、犬種の特徴を理解せずに興味本意で飼えば、飼い主も犬も辛い思いをするでしょう。
ショウにご飯をあげてくれている方のお話では、ショウは元々別の方が飼っていたそうですが、その方が鹿猟に連れて来ていて、3年前にこの度亡くなった飼い主に譲ったとのことでした。
ショウが唸るのでご飯入れをショウのそばまで棒で押すと、凄い勢いで棒にかじりついてくるそうで、以前の飼い主に棒で叩かれていたのではと思います。
誰も居ない家に1匹だけでいるショウを一日も早く保護してあげたいのですが、近づくことができず思案していたところ、ショウがなついてる方が分かりました。
その方は東京在住のNさんで、来ると散歩をしたりショウを可愛がってくれているそうで、来月上旬に来町されるとのことでした。
Sさんは鎮静剤を飲ませて連れて来ると言いましたが、体への負担やストレスを考慮し、これ以上ショウには辛い思いをさせたくないので、ショウがなついているNさんに連れてきて頂くようにお願いしました。
そして先日、ショウに会いに行くと、眠っていたショウが私を見て静かに小屋から出てきました。
「人を見ると凄く吠えていたんですが、この頃元気がなくてねぇ。」とご近所の方も気にかけているようです。
ショウ、寂しいと思うけど、Nさんが来るまでもう少し我慢してね。それまで体に気をつけるんだよ。』