ドッグレスキューしおんの会🐕   

北海道の浜中町内で野犬が産んだ仔犬が野生化しないよう保護し、飼い主になってくださるご家族へ譲渡するボランティア活動をしています。

『リーダー犬は星になった』

28日の北海道新聞夕刊に表題の見出しで星子ストーリーが掲載されましたので紹介いたします


【浜中】捨て犬や野犬、迷い犬を保護し、ケアしている釧路管内浜中町NPO法人を支えた犬がいる。
NPOの「一員」として、保護された犬を時には優しく見守り、時には厳しくしかって、270匹を新たな飼い主の下に送り出した。
凛として、賢く、誰からも愛された「星子」(雌)は、9月に14年半の生 涯を終えた。(厚岸支局 拝原稔)
 


浜中町NPO法人「ドッグレスキューしおんの会」代表の福沢智子さん(54)は目を潤ませながら、自宅にある星子の祭壇に手を合わせた。
 
星子の体調が急変したのは8月下旬。全身が発作でけいれんし、立つこともできなくなり、衰弱していった。

福沢さんは主宰するフラワーアレンジメント教室の仕事をすべて断り、自宅で点滴治療を施したものの、9月10日の夜、福沢さんの胸の中で眠るように息を引き取った。

「笑っているような、幸せな死に顔だね」。星子を知る人たちは声をそろえ、涙をこぼした。
 
福沢さんと星子の出合いは2002年2月のしばれる日だった。雪の中に埋もれた袋から、猫のような鳴き声が聞こえた。
ひもで固く閉じられた袋を開けると、生まれたばかりの7匹の子犬がいた。捨て犬だった。

福沢さんの自宅に運び、ストーブで温めたが、星子だけはなかなか動かなかった。「この子だけはダメかなと思った」と振り返る。
額に小さな星のような模様があったことから「星子(ほしこ)」と名付けた。
 
浜中の酪農地帯では、野犬が乳牛を襲うのを防ぐため、町が犬を駆除することがある。人の都合で捨てられる犬も後を絶たなかった。
福沢さんは06年8月、捕獲されそうになっていた子犬3匹を見つけて保護したのを機に、しおんの会を結成した。

「人にたくさんの愛情を注いでくれる犬がなぜ、人間の勝手な都合で命を失わなくてはいけないのか」。
星子を救った時の憤りが原点にあった。
 
しおんの会は、浜中町内で保護した犬をケアし、新しい飼い主に譲る活動をしている。
人間にたたかれた記憶などが残り、人を寄せ付けない犬もいる。野犬だった犬は、捕まえるのさえ一苦労だ。

犬のしつけという難題を解決してくれたのが、星子だった。保護した犬と一緒に酪農地帯の広い草原を走り回り、群れのリーダーになった。

他の犬の動きを常に気にかけ、人からおやつをもらう時は仲間がそろうのを待った。
犬同士がけんかしたり、人を不必要に威嚇したりすると容赦なくしかった。
 
「星子は人と犬の理想の関係を身をもって示してくれた。星子なしには、会は成り立たなかった」と福沢さんは振り返る。
星子が10年間で面倒を見た270匹はインターネットなどで活動を知った札幌や帯広、苫小牧など全道の愛犬家の下へ巣立った。
 
「星子は優しいから『あんまり無理しないでね』と言うのかな。でも、人も犬も幸せに暮らせる社会になるまではね…」。福沢さんは星子を失った喪失感と迷いを振り切るように、星子の遺影に語りかけた。』


星子と出会いしおんの会をつくり仲間たちが集い皆さまと出会いました

一匹でも多くの犬が、一人でも多くの人が幸せになりますように
これからも共に歩んでくださいますよう宜しくお願い致します☆

深謝


10月30日 代表*福澤