古本屋さんで出逢った一冊のピュアな絵本を紹介いたします
『いつでも会える』
ぼくは、シロ。
みきちゃんのイヌ。
ぼくは、いつも楽しくて、
うれしくて、
しあわせだった。
みきちゃんがだいすきだった。
ずっといっしょにいられると思った。
どうしてかな。
なんでかな。
みきちゃんが、いなくなった。
ぼくは、いつもさみしくて、
かなしくて、
ふこうだった。
みきちゃんに会いたかった。
とっても会いたかった。
どこ?どこ?どこ?どこ?どこ?
どこにいるの?
シロ、ってよんで。
あたまをなでて。
「シロ、シロ。
もう、いっしょにあそべなくなったね。
ごはんもたべれなくなったし、あたまもなでてあげれない。
でもね、そばにいるよ。
いつでも会える。
今もこれからもずっと、かわらない。」
それは、僕をよぶ
とてもなつかしい声。
ぼくは、シロ。
みきちゃんに会えた。
目をつむるとね、
みきちゃんのこと考えるとね、
いつでも会えるんだ。
とおくて、ちかいとこにいたんだね。
まぶたの裏でぼくらは、かわらない。
ぼくらは、あの時のまま。
ぼくは、シロ。
みきちゃんにいつでも会える。
絵と文 菊田まりこ
虹の橋に渡った大好きで大切な犬たち。