私の犬好きは母親譲りだと思いますが
母が若い頃、近所に母のことをたいそう慕う犬が居たそうです
その犬の名前は「シロ」
当時はほとんどの犬が放し飼いされていて
シロはいつも母に付いて歩いたそうで
母の思い出のシロは今わが家に居るシロにそっくりと
保護した当初から何度も母が話していました
「しおんの会のIさんがシロの養育費を出してくれることになったから
シロはずーと家に居ることになったんだよ」と母に言うと
「ありがたいねぇ」と涙ぐみました
その日から自分の隣にシロが座ると
「ふくざわシーロ♪ふくざわシーロ♪」と言いながら
リズムを取るようにシロの体を軽くポンポン叩いています
その様子を見て最初から母は
シロを家の子にしたかったのだと思いました
でも、介護状態になってしまった母は
自分がシロの世話ができないので
何も言えなかったでしょう
また、わが家ではすでに星子、リオン、星野、アケボノ、モリオと5匹の子がおり
経済的な面でこれ以上増やすことは難しい状態でしたが
Iさんがシロのオーナーになって下さったお蔭で
シロはわが家で暮らすことになりました
先日、母に「母さんは幸せ?不幸せ?」と尋ねると
「どっちもだよ」と答えましたが
犬に囲まれて暮らせる幸せと
体が不自由になってしまったことを不幸せと
母は言っているのかなと思いました
シロを見て母は若く元気だった頃の自分を重ねているのかもしれません
代表*福澤