霧多布(きりたっぷ)湿原ナショナルトラストの会報に依頼され町内に自生する植物の事を書いていましたが今回3月号で最後になりました
(原稿を書いたのは2月)
湿原トラストさん、ありがとうございました🍀
「2月も下旬になりましたがしばれが緩まず、春が待ち遠しいこの頃です。
それでも、日射しは確実に強くなっているようで、風のない晴れた日は、背中にぽかぽか陽気を感じます。
散布(ちりっぷ)にいた頃、涙岬によく花を見に行っていました。内陸部と同じ花でも、岬の花は草丈が低く、違う花に感じる時があり、強風で倒れないよう、低いのかな?と思いました。
ハクサンチドリやキンポウゲなど色々な花が咲きますが、春早く咲くユキワリコザクラが好きで、5月に入ると「もう咲いたかな?」と楽しみに通いました。
花の大きさは1センチほどで、濃いピンクのハートを5枚合わせたように咲き、高さも5センチと小さなユキワリコザクラ。
ゴツゴツした岩肌に、しがみつくように咲く姿はとても可愛らしく、待ち遠しかった春を凝縮したような花だなぁと、見るたび嬉しくなりました。
今頃はまだ雪の下で眠っていると思いますが、ユキワリコザクラ(雪割小桜)の名前の由来は、「雪解けを待って咲く」の意味で、花言葉は「あなたを信じます」
遥か遠くまで広がる雪景色は寒々しく感じますが、「この雪の下には、たくさんの新しい命が眠っている」と思うと、寒くて縮こまっていた背中も伸び、先で私を待っている犬たちの元へ足取りも軽くなりました。
必ず訪れる春を信じて、歩くことにしましょう。
今回で私の執筆は最後になりますが、3年間有り難うございました!皆様、どうぞお元気で……。」
3月17日 代表*福澤